情報と通信の融合
米国では当時、情報通信サービスを基本サービスと高度サービスに分類していました。
今後発展するのはインターネットFAXなどの高度サービスであることは明らかでした。
基本サービスから高度サービスへ進出するため、AT&Tは地域電話会社の分離を受け入れたのです。
AT&Tはその後、さまざまな高度サービスを手掛け、IBMも通信分野に進出しました。
情報のIBM、通信のAT&T、その両巨人をお互いに競争させ、米国を再生させようとした政策でした。
しかし皮肉にも、両巨人とも新分野への進出は挫折します。
IBMはその後急速に進んだ小型化(ダウンサイジング)に乗り遅れ、AT&Tは情報分野へ進出するためNCRを買収するなどしましたが、結局ダウンサイジングの激しい流れに乗れ切れず失敗します。
AT&Tの分割は、情報と通信が融合する中でお互いの垣根を撤廃し、競争を促進することで、米国経済の活力を取り戻すことに狙いがありました。
しかし、その勝利者はAT&TでもIBMでもなかったのです。