新しい開発
貯水前に貯水予定地区から住民を立ち退かせるための緊急計画のいろいろな側面で移住が行なわれているアフリカの主要ダム・プロジェクトではひどい状況でした。
移住がカリバ、ボルタ、アスワン、コッンウの各ダム地域で行なわれた時点では、新しい生産システムは稼働していなかったため、政府はこれらの住民に1年ないしそれ以上の期間にわたり、食糧救済を準備する必要があったのです。
これは高価で非生産的な仕事ですし、また移住者が、必需品を満たしつづけてくれるように、政府に期待する依存心を生み出す危険があります。
最良の修正案は社会進歩のための計画ですが、社会環境にめぐまれた地域では、ダムの締切り時期に柔軟性をもたせることも、一考の価値があります。
増大するエネルギー需要を満たすために、ダム建設が急がれている水力発電計画では、構想の幅がせまいため、こうしたことはできませんでした。
しかし、広範囲の利益をめざした将来の慎重なダムの評価では、ある場合には、ダムの締切りの遅延が正当化されるでしょう。
過去の経験に照らすと、多種多様の技術革新で移住者を面食らわせるよりは、むしろ、小規模でも注意深く選ばれた開発行為を積み重ねたほうが望ましいようです。